2014.03.19

プロに訊く!【第3回】:GAO NISHIKAWA氏/ON THE ROAD MAGAZINE編集長

今回は、雑誌「ON THE ROAD MAGAZINE」の編集長、GAO NISHIKAWA氏にお話を伺いました。
「自分の一番やりたいことに挑戦してみよう!」そんなメッセージを伝えるGAOさんのインタビュー、ご覧ください。

「思い続ければか叶う。でも思いだけではダメ。行動することが大切です。」

<サポーターズVOICEはこちら!>

 

質問1:学生時代、喉から手が出るほど憧れていたクルマは?

 

子供の頃からレースやラリーにとても興味がありました。
レーシングカーは公道では走れないので、街でも乗れる、ラリーマシンに乗りたいと思っていました。
具体的には、当時活躍していた日本のニッサン・240RSやトヨタ・セリカですね。
初代86(トヨタAE86・レビン/トレノ)も欲しかったです。

 

 

質問2:最初に買ったクルマは?
トヨタ・スターレット(KP61)です。僕が大学生になってすぐ買いました。ラリーとレース両方で活躍していたし、なにより安かったからです。
小さく非力な車なので、ドラテクを磨くにももってこいのクルマでした。ラリーで走るときは車高を上げ、レースをする時は車高を下げたりして、かなりいじっていましたね。

 

 

質問3:いつか乗ってみたい!と思うクルマは?
1968年のマスタングですね。子供のころから大好きでした。映画「ブリット」で主人公のスティーブ・マックイーンが乗り回しているのをみて、乗りたい!と思いました。

 

 

質問4:今の仕事をすることになったきっかけは?

 

僕の略歴からお話ししましょう。

学生時代は、車に触れるバイトを中心にやっていました。
一番長くやっていたのが、サーキットでのタイヤ・サービスです。きっかけは学校の近くの飲食店でタイヤメーカーの人に声をかけられたこと。
やり甲斐のある仕事で、学校よりバイトを優先していた時期もありました。バイトの休憩時間には勝手にサーキットのジムカーナコースを走ったりしました。
そこでいろんなレース関係者やクルマ好きの知り合いが出来ました。
バイト代はほとんどクルマにつぎ込んでいましたね。

 

でも就職は車関係ではないところに入りました。
美術大学でデザインを学んでいたので、企業でデザインの仕事をしていました。
転職もしましたが、ずっとデザインや商品企画の仕事でした。

 

年齢を重ねていくうちに、もっと自分の好きなこと、やりたいことを追求したいと思うようになりました。
35歳の頃、大型バイクの免許を取り、すぐにハーレーを買いました。
休日にバイクで日本中を走り回ることで、価値観の変化が起きました。普段は仕事帰りに遠回りをして、ストレス解消にも役立ちました(笑)。
そして、かねてからの夢だったアメリカ横断を、ハーレーでやろう!と思いたったのです。

 

会社に休職を申し出ましたが「ダメ!」と言われ、思案の結果、辞表を出しました。失業手当てを注ぎ込んでのアメリカ横断ツーリングの準備に取りかかりました。

 

2001年春に渡米、ロサンゼルスでハーレーをレンタルしてニューヨークに向かいました。約1ヶ月をかけてアメリカ大陸を横断し、さらにまたロサンゼルスに帰ることにしました。往復で30州ぐらいを回りました。
その旅行を通して自分の価値観が大きく変わりました。
帰国後はフリーでイラストレーターや雑誌のライターをはじめましたが、外注の仕事が中心では安定感がない。
自分で何かを発信していかなければと思いました。

自分らしい表現の手段としてフリーペーパーを作ることにしました。
急速にネットが普及し、紙媒体の衰退が始まっている中ではありましたが、あえて手にとることが出来るリアルでアナログな媒体にこだわりたかった。
創刊から5年後に、法人化「株式会社オンザロード」を立ち上げました。

 

 

質問5:今の仕事のここが楽しい!と思うことを教えてください。

 

人との出会いとつながりですね。自分が媒体を通して発信を続けることで「会いたかった憧れの人」に会える。
行ってみたかった場所に行ける。
興味を惹かれたクルマやバイクにも乗れる。

ネット社会になって、便利になったかも知れませんが、会話が減ったり、パソコンからの情報を鵜呑みにしてしまったりして、リアルな人と人との繋がりが希薄になっている気がします。
そんな時代だからこそ、対面でのコミュニケーション、つながりが大事だと思います。

 

 

質問6:GAOさんがされている仕事に就くには?

 

まずは遠慮しないで、会いたい人に会いに行くことが大事です。

出会いが大切。
やりたいと思ったら行動する。
私は「アクションすること」「人と会って刺激を受けること」が大好きです。

リアルな出会いは人生を変えます。
若いうちに会いたい人にあって、やりたいことにチャレンジしてみることです。

 

 

質問7:当プロジェクトへ期待すること・応援のメッセージをお願い致します。

このプロジェクトを通して、僕も若い世代の人とのつながりが出来ることが楽しみです!

もっと20代の人と仕事をしたいと思っています。
上司ではなく、「先輩」として、いろいろ話したいです。

私は、クルマが憧れの存在でなくなってきている今の世の中を何とかしたいと思っています。
例えば僕が若い頃は、映画の中で主人公がカッコよくタバコを吸っているのをマネしたくなりました。
主人公に負けない存在感を放つクルマに憧れました。

私たちの世代が、そんなカッコいい姿を今の若い人たちに見せることが出来ていなかったとするなら、夢や憧れの気持ちを奪ってしまっているような気がします。
今はクルマが活躍するような映画やドラマが少ないのかも。オトナにも「若者のクルマ離れ」の責任の一端がある。

世代に関係なく、クルマに興味をもって、頑張って所有して、乗って欲しいと思っています。

今の若者は「クルマ・バイク」をどう見ているのかが知りたい。
活動に期待しています。

 

 

私にとって、今回インタビューさせて頂いたことはとても勉強になりました。終始明るく、情熱を持って話されていたのが印象的でした。是非もう一度話したいと思っています!

 

GAO NISHIKAWA氏が編集長を務める「ONE THE ROAD MAGAZINE」は、昨年10周年を迎えた季刊発行のフリーペーパーです。『”Wheel Junkie”=乗り物好きのためのライフスタイルマガジン』をキャッチコピーとし、クルマ、モーターサイクル、自転車や食、ファッションなど、様々なカテゴリーの話題を取り上げています。Webサイトも是非ご覧ください!
http://orm-web.co.jp/

(インタビュー・撮影・文/パハ・大塚貴裕)