2015.03.01

フォルクスワーゲングループジャパン株式会社広報部長の丸田靖生さんインタビュー


 
2/5に行われましたJAIA輸入車試乗会におきまして、
フォルクスワーゲングループジャパン株式会社広報部長の丸田靖生さんにお話を伺う
貴重な機会を設けていただきました。
 
NCGでは現代の若者の車離れを食い止めるべく活動しています。
日本を支える基幹産業である車産業。
その車産業に就きたいと願う若者が減少することは、日本の経済に打撃を与えます。
でも何よりも、私達の活動を支えている思い、それは、
車の楽しさを知らないのはもったいない!!
車の楽しみを知ることは人生を確実に豊かにします。
若い同年代の私達が車の楽しみをお伝えすることで、
少しでも未来を担う人々に車への興味を持って頂ければ幸いです。
 
私自身、車の事をあまり知らずにVWに関わる仕事を与えて頂きました。
するとどんどん車(VWばっかりだけど(笑))に興味を持ち出しました。
車に興味がない人はその楽しさを知らないだけで、
楽しさを知れば、誰でも引き付けられる魅力が車にはあると思います!!
 
それではインタビューの様子をお伝えしたいと思います!


日本カー・オブ・ザ・ イヤーを輸入車で史上初めて受賞、またワールドカーオ
ブザイヤー受賞、ヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤー受賞など、名だ たる賞
を総なめにしたゴルフ7ですが、ゴルフ6から7で、どのような部分が変わったの
でしょうか?

 

丸田さん:ゴルフ6から7では全く違う車になったと言っても過言ではありませ
ん。モジュール戦略(MQB)と いう開発方針の下、プラットフォームが一新され最大で 100kgもの軽
量化に成功し、燃費も大幅に向上しました。

 
100kgも軽くなったんですね!
 

丸田さん:そうなんです。エンジンもダウンサイジングされましたが性能は向上
しています。燃費に関しては、EUでは目標値に達していないと罰金が かかるの
で大変です。2013年までに130g/kmのCO2排出量にするという目標値が有りました
が、それはクリア出来ています。さらに 2020年までに95g/kmにしなければなら
ないのですが、ゴルフ7が大体120g/kmなのでかなり厳しい条件 ですね(笑)。

 
詳しくはわかりません が、確かにかなり厳しそうですね(笑)。
 

丸田さん:デザインに関しましては、ゴルフを象徴する機能的で直線基調、 という
部分は引き継いでいます。キャラクターラインも引き継いでおります が、先代
ゴルフよりも低い位置に施されています。これは車体の重心を低く見せる効果が
あり、実際の全高も低くなっています。ホイールベースも広 がっていますの
で、スポーティさが増しました。

 
ゴルフ7のスポーティさはかっこい いと思っていましたが、キャラクターライン
にもそんな効果があったんですね!
 

丸田さん:ジウジアーロが初代のゴルフをデザインしましたが、シャープでエレ
ガントな外装は人々を驚かせました。ゴルフ7でもそのコンセプトを踏 襲してい
ます。Cピラーのがっしり感という部分でも、変えない、変わらない伝統という
ものが垣間見えるのではないかと思います。車の成形では最新 のプレス技術
で、1万t近い力を加えて成形することが可能になりました。ゴルフ7 の外装は伝
統的でありながらモダンな雰囲気を醸し出しています。

 
伝統と進化の融合です ね。とても感動します。
 

丸田さん:ゴルフは量産車なので、製造コストは下げることができています。そ
の反面、基本設計や、技術など他の部分にコストをかけ、量産カーでありなが
ら高い品質を誇っています。

 
それがゴルフが多くの 人に愛される理由なんですね。
最後になりますが、VWが学生に伝えたいこととは何でしょうか?
 

丸田さん:車は日常的なもので、我々が若い時のように絶対必要な行動手段では
なくなりました。でも、便利であるし、日常を離れて車を運転するとい うのは
価値のある事という事に変わりは無いと思います。ハンドルを切ったら、大きな
車が言うとおりに曲がってくれます。そのような事は必要性や、 手段というこ
ととはまた別の「楽しみ」としてあります。そういうことを知っていれば、自分
の人生の楽しみの引き出しが1つ増えることになりますの で、人生がより豊なも
のになるのではないかと思います。SNSなども楽しいですが、現実の世界で実物
に、自分の手で触れるという楽しみを味わって ほしいと思います。

 
 
取材・文/NCGメンバー:堀本昭希